漫画家志望の為の投稿・持ち込みの傾向と対策・1
単に漫画家志望と言っても、一つも漫画を完成出来ない人も入れば、なんとか担当付きになってもなかなか漫画家デビューが出来ないでジレンマな人、様々な人がいます。
そこでここでは、漫画家志望の為の投稿・持ち込みの際の傾向と対策を色々挙げてみます。
「投稿・持ち込み時の注意」
・〆切ギリギリに出すのはオススメしない。
(原稿が着く頃には〆切に間に合わずに次の〆切に回される事もある)
・持ち込みの予約電話は1〜2週間前が編集サイドとしては丁度良い。
(それ以上前に予約をしても編集さんの都合でダメになる事が多い。)
・希望日時は共に第三希望まで用意しておく事をオススメ。
・投稿・持ち込みの際の原稿の規約は厳守。(例えばページ数や形式など)
・漫画原稿のコピーを投稿や持ち込みの前にあらかじめとって置く。
(編集からアドバイスの電話がある際にコピーが無いとどこの部分を言ってるのか分からなくなる為。)
あと当然ですがよほど漫画の完成度が高くない限り、最初の持ち込みでの漫画家デビューは滅多に無いです。
(編集が、漫画家志望の根性や成長度を試す為。)
「漫画家になれる確率」
ズバリ、プロの漫画家として暮らせる人になれるのは45万〜100万分の一の確率と言われています。
そしてマンガを描くだけで食える人は全部合わせても年に100人誕生するかどうからしいです。
(計算方法)
現在メジャーで活躍しているプロ漫画家×10
(=単行本が数巻出せる漫画家)×10
(=連載できる漫画家)×10
(=デビューのコンペに選ばれる漫画家志望)×10
(=受賞出来た漫画家志望)×45〜100
=投稿・持ち込みを行ってる漫画家志望者
※ちなみに、投稿も持ち込みも行ってない漫画家志望を含めない数です。含める場合はさらに100倍します。
実際は連載中の漫画家もけっこういるので計算がおかしいかもしれませんが、マンガ家になれる確率、そしてプロの漫画家として暮らせる確率はこの程度だと考えましょう。
尚、一回目に持ち込みに来て、80%以上は二回目は持ち込みに来ないと言う話も編集サイドから上がっており、漫画家になれる、なれないの境目と言えます。
「漫画家の年齢制限とその理由」
よく言われる漫画家志望の年齢制限で
「20代後半で漫画家デビューはちょっと厳しい」
「30代で漫画家デビューはかなり厳しい」
「40代以上で漫画家デビューは話題になる程珍しい」
と言うのが漫画家志望の年齢の定説です。
そう言ったマンガ家志望の年齢制限の壁が張られている理由として
「この人の描く漫画が雑誌の読者と感性が合うのか、絵柄や感性が古くないか…」
「漫画家と言う職業が体力的に持つのかどうか…」
「もし受賞したとしてもデビューまで成長を見守る事が出来るか…(大体の受賞者は漫画家デビューまで2〜3年かかる)」
「アシスタント志望だとしても年下の漫画家に紹介できるか…」
と言う編集者の目があります。
その年齢の壁を跳ね除ける為にはこう言った努力が必要です。
「健康管理をしっかり整える」
「プロと同等の画力、構成力、題材を揃え、即戦力に出来る漫画を描く」
「即連載して雑誌の現レギュラー陣と互していけるレベルの漫画を出す」
「若い漫画家志望には無い、人生経験や知識等を武器にする」
「少年誌、少女誌から青年誌や成年女性誌などにターゲットを変える」
たまに青木雄二先生や板垣恵介先生など、遅咲きでデビューした漫画家が話題になりますが、漫画家デビュー出来た理由もこんな事情があるわけです。
また、編集サイドが年齢よりも投稿歴の方を重視する場合もあり、
・初投稿漫画の完成度が5%だったが一年後、完成度を30%上げられた
・初投稿漫画の完成度が30%だったが一年後、完成度を5%しか上げられない
この場合、後者より前者の方が漫画家として有望だと編集は判断します。
「編集者はどんなマンガを求めているか?」
・何回も持ち込みをしてくれ、漫画の完成度を急成長させられる人
(編集サイドは急成長する人の方を優先します)
・自己満足の漫画では無く、読者にとって分かりやすい絵、演出、展開、読者に続きを読ませたくなる漫画を描ける人
・流行に敏感でいられ、常に時代の最先端を追える人
・コンスタントに完成した漫画を描ける人
・〆切を守れる人
・編集の修正に応じてくれる人
・漫画のクオリティとスピード、両方を持ち合わせてクオリティを落とさず量をこなせる人
・編集とコミュニケーションが図れる人
「それらを踏まえた上での漫画家志望者の立ち回り方」
・ちゃんと漫画雑誌を隅々まで読み込み、連載している漫画全ての分析を行う。その上で漫画雑誌の特色、今連載している漫画で足りない「穴」を探す。
・編集とのコミュニケーションを図る為にも何回も持ち込みをする。
・持ち込みの際に編集に言われた事はなるべく全部メモしておき、次回の作品に生かすようにする。
・同じ内容の漫画でも編集によって評価はかなりバラつきがあるので、一つの出版社でひどいダメ出しを受けても、必ず他の出版社も当たる事。
・上手い漫画が描けるのは当然として、漫画を描くスピードも大切なので常日頃から練習を欠かさない事。(特に週刊誌の場合)
・もし運良く編集が付いたら、食らい付いて離れない事。また一回でも持ち込みに行ったら二回目もなるべく同じ編集に見てもらい、編集に顔を覚えてもらう事。
・何回同じ出版社を訪れても脈が無いと感じたら、他の出版社に切り替える。
・漫画家志望として高齢だと思うならその部分も踏まえ、漫画の完成度を上げるか、青年誌、女性誌などへターゲットを変えるか等の努力をする。
・一度、成人漫画家をやるのも「キャラクターを可愛く描く」「難しい人体絡みデッサン」「漫画の構図、構成などの基礎」を磨く上では勉強になる。
(但し、いざ一般誌向けの漫画を描く時に成人漫画の癖を抜かなければならない。)
・最後に、漫画家と言っても個人事業者なので相応のビジネスマナーを付ける。
いざ「マンガ家になる」と言っても漫画賞の受賞だけでも1000分の1の当たりくじを当てる程大変です。
だからと言って尻込みしても漫画家になりたいライバルは沢山いるわけなので、少しでも漫画家になれる確率を上げる為にもありとあらゆる努力を行いましょう。
※画力向上ガイドでは晴れて漫画家デビューした新人漫画家漫画家を募集中。掲載された雑誌ごと紹介いたします。詳しくはメールで。
関連記事:
漫画制作専用ショップ
漫画家志望の為の投稿・持ち込みの傾向と対策・2
つまらない漫画とは、どんな代物か…
原稿料・賞金の出るweb漫画・ケータイ漫画賞一覧
新人漫画賞一覧beta
そこでここでは、漫画家志望の為の投稿・持ち込みの際の傾向と対策を色々挙げてみます。
「投稿・持ち込み時の注意」
・〆切ギリギリに出すのはオススメしない。
(原稿が着く頃には〆切に間に合わずに次の〆切に回される事もある)
・持ち込みの予約電話は1〜2週間前が編集サイドとしては丁度良い。
(それ以上前に予約をしても編集さんの都合でダメになる事が多い。)
・希望日時は共に第三希望まで用意しておく事をオススメ。
・投稿・持ち込みの際の原稿の規約は厳守。(例えばページ数や形式など)
・漫画原稿のコピーを投稿や持ち込みの前にあらかじめとって置く。
(編集からアドバイスの電話がある際にコピーが無いとどこの部分を言ってるのか分からなくなる為。)
あと当然ですがよほど漫画の完成度が高くない限り、最初の持ち込みでの漫画家デビューは滅多に無いです。
(編集が、漫画家志望の根性や成長度を試す為。)
「漫画家になれる確率」
ズバリ、プロの漫画家として暮らせる人になれるのは45万〜100万分の一の確率と言われています。
そしてマンガを描くだけで食える人は全部合わせても年に100人誕生するかどうからしいです。
(計算方法)
現在メジャーで活躍しているプロ漫画家×10
(=単行本が数巻出せる漫画家)×10
(=連載できる漫画家)×10
(=デビューのコンペに選ばれる漫画家志望)×10
(=受賞出来た漫画家志望)×45〜100
=投稿・持ち込みを行ってる漫画家志望者
※ちなみに、投稿も持ち込みも行ってない漫画家志望を含めない数です。含める場合はさらに100倍します。
実際は連載中の漫画家もけっこういるので計算がおかしいかもしれませんが、マンガ家になれる確率、そしてプロの漫画家として暮らせる確率はこの程度だと考えましょう。
尚、一回目に持ち込みに来て、80%以上は二回目は持ち込みに来ないと言う話も編集サイドから上がっており、漫画家になれる、なれないの境目と言えます。
「漫画家の年齢制限とその理由」
よく言われる漫画家志望の年齢制限で
「20代後半で漫画家デビューはちょっと厳しい」
「30代で漫画家デビューはかなり厳しい」
「40代以上で漫画家デビューは話題になる程珍しい」
と言うのが漫画家志望の年齢の定説です。
そう言ったマンガ家志望の年齢制限の壁が張られている理由として
「この人の描く漫画が雑誌の読者と感性が合うのか、絵柄や感性が古くないか…」
「漫画家と言う職業が体力的に持つのかどうか…」
「もし受賞したとしてもデビューまで成長を見守る事が出来るか…(大体の受賞者は漫画家デビューまで2〜3年かかる)」
「アシスタント志望だとしても年下の漫画家に紹介できるか…」
と言う編集者の目があります。
その年齢の壁を跳ね除ける為にはこう言った努力が必要です。
「健康管理をしっかり整える」
「プロと同等の画力、構成力、題材を揃え、即戦力に出来る漫画を描く」
「即連載して雑誌の現レギュラー陣と互していけるレベルの漫画を出す」
「若い漫画家志望には無い、人生経験や知識等を武器にする」
「少年誌、少女誌から青年誌や成年女性誌などにターゲットを変える」
たまに青木雄二先生や板垣恵介先生など、遅咲きでデビューした漫画家が話題になりますが、漫画家デビュー出来た理由もこんな事情があるわけです。
また、編集サイドが年齢よりも投稿歴の方を重視する場合もあり、
・初投稿漫画の完成度が5%だったが一年後、完成度を30%上げられた
・初投稿漫画の完成度が30%だったが一年後、完成度を5%しか上げられない
この場合、後者より前者の方が漫画家として有望だと編集は判断します。
「編集者はどんなマンガを求めているか?」
・何回も持ち込みをしてくれ、漫画の完成度を急成長させられる人
(編集サイドは急成長する人の方を優先します)
・自己満足の漫画では無く、読者にとって分かりやすい絵、演出、展開、読者に続きを読ませたくなる漫画を描ける人
・流行に敏感でいられ、常に時代の最先端を追える人
・コンスタントに完成した漫画を描ける人
・〆切を守れる人
・編集の修正に応じてくれる人
・漫画のクオリティとスピード、両方を持ち合わせてクオリティを落とさず量をこなせる人
・編集とコミュニケーションが図れる人
「それらを踏まえた上での漫画家志望者の立ち回り方」
・ちゃんと漫画雑誌を隅々まで読み込み、連載している漫画全ての分析を行う。その上で漫画雑誌の特色、今連載している漫画で足りない「穴」を探す。
・編集とのコミュニケーションを図る為にも何回も持ち込みをする。
・持ち込みの際に編集に言われた事はなるべく全部メモしておき、次回の作品に生かすようにする。
・同じ内容の漫画でも編集によって評価はかなりバラつきがあるので、一つの出版社でひどいダメ出しを受けても、必ず他の出版社も当たる事。
・上手い漫画が描けるのは当然として、漫画を描くスピードも大切なので常日頃から練習を欠かさない事。(特に週刊誌の場合)
・もし運良く編集が付いたら、食らい付いて離れない事。また一回でも持ち込みに行ったら二回目もなるべく同じ編集に見てもらい、編集に顔を覚えてもらう事。
・何回同じ出版社を訪れても脈が無いと感じたら、他の出版社に切り替える。
・漫画家志望として高齢だと思うならその部分も踏まえ、漫画の完成度を上げるか、青年誌、女性誌などへターゲットを変えるか等の努力をする。
・一度、成人漫画家をやるのも「キャラクターを可愛く描く」「難しい人体絡みデッサン」「漫画の構図、構成などの基礎」を磨く上では勉強になる。
(但し、いざ一般誌向けの漫画を描く時に成人漫画の癖を抜かなければならない。)
・最後に、漫画家と言っても個人事業者なので相応のビジネスマナーを付ける。
いざ「マンガ家になる」と言っても漫画賞の受賞だけでも1000分の1の当たりくじを当てる程大変です。
だからと言って尻込みしても漫画家になりたいライバルは沢山いるわけなので、少しでも漫画家になれる確率を上げる為にもありとあらゆる努力を行いましょう。
※画力向上ガイドでは晴れて漫画家デビューした新人漫画家漫画家を募集中。掲載された雑誌ごと紹介いたします。詳しくはメールで。
関連記事:
漫画制作専用ショップ
漫画家志望の為の投稿・持ち込みの傾向と対策・2
つまらない漫画とは、どんな代物か…
原稿料・賞金の出るweb漫画・ケータイ漫画賞一覧
新人漫画賞一覧beta
トラックバックURL