漫画家やイラストレーターになるには、一体何が必要なのでしょうか？
まず頭に浮かぶのが「画力」だと言う方が圧倒的に多いでしょうが「画力」は必要条件の一つにしか過ぎません。
では他に何があるのか…と考えるとキリがありません。
依頼主に注目してもらうなら「プロデュース能力」や「営業力」も必要ですし、必ず期限を守ったり、一定以上のクオリティを守ったりする「信用」も必要ですし、一度限りの付き合いじゃなく長く仕事を続けるなら「信頼関係」も築き上げる必要もあり、色々な要素が必要です。
それなら具体的にどの能力が必要か全部出せれば良いのですが、時と場合によって条件は変わってくるのが厄介なのです、でもただ一つ確実に必要な能力があるとすれば漫画家やイラストレーターとして「生きていく能力」です。

「生きていく能力」さえあれば、どうすれば漫画家やイラストレーターになれるか、漫画家やイラストレーターになった後もどう立ち振る舞えば良いのか、等の色々なヒントを自ら考えて生み出す事ができます。

それでは「生きていく能力」を得るにはどうすれば良いか…この本を参考にしましょう。

この世でいちばん大事な「カネ」の話


第１章　どん底で息をし、どん底で眠っていた。「カネ」がないって、つまりはそういうことだった。（「カネ」はいつも、魚の匂いがした／新しい町、新しい「お父さん」等）
第２章　自分で「カネ」を稼ぐということは、自由を手に入れるということだった。（高校を退学になった女の子／「お前は世界でいちばんいい子だ」等）
第３章　ギャンブル、為替、そして借金。「カネ」を失うことで見えてくるもの。（マンション一室、買えました。／ギャンブルの師匠、銀玉親方登場等）
第４章　自分探しの迷路は、「カネ」という視点を持てば、ぶっちぎれる。（「カネのハナシ」って下品なの？／育った町の、それぞれの「ぼくんち」　ほか）／第５章　外に出て行くこと。「カネ」の向こう側へ行こうとすること。（人ひとり殺すと、いくらですか？／スモーキーマウンテンの子どもたち等）

「この世でいちばん大事な「カネ」の話」は漫画家、西原理恵子が「カネ」を通して自らの生き様と理念を語る初の自伝的エッセイです。

「お金」について考える事は人間関係・仕事関係、つまり自分と世界との関わりに繋がっていく、漫画で描かれた西原ワールドがより深く・よりリアルに迫って来る1冊です。
内容は非常に重い内容を（サイバラ流に）軽く書いているので「カネという視点を通して人間のあるべき心のあり方、人間関係のあり方」と言う、生きる上での金について絶対に知らないといけない、かなり泥臭いリアルな世界を垣間見る事が出来ます。
西原さんの「カネのないのは首のないのと同じ」と言うメッセージがひしひしと伝わっていくないようです。

やりたいことやって生きるにはどうしたらいいか…漫画家やイラストレーターになりたいと言う人間はよく「夢」と語りますが、現実にどう動いていけば良いか、暮らしていけば良いかを考えるのにぴったり。「夢」をお金に置き換える事で急に現実性が増してきて、具体的にどう夢を現実に落とし込んでいくのか…と言うのを考えさせられます。
もし漫画家やイラストレーターとして「自立」したい「成功」したいなら読んでおきましょう。実際どんな努力が必要なのかのヒントも掴めるでしょう。

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