人気の漫画やライトノベルには、何かしらの法則などが存在するものなんでしょうか？
人気の出るストーリーはよく見ると構造が似ていたり、逆に「オリジナリティ」を目指したストーリーが何故か、友達や読者に見せてもなかなか理解されなかったりするのも事実です。

この本を読めば、そんな人気の出る法則が見い出せるかもしれません。

キャラクターメーカー―6つの理論とワークショップで学ぶ「つくり方」 (アスキー新書 62)


目次
序 「キャラクター」とは「デザイン」するものではない
第1講 アバター式キャラクター入門
第2講 トトロもエヴァンゲリオンも「ライナスの毛布」である
第3講 手塚キャラクターは何故テーマを「属性」としているか
第4講 雨宮一彦の左目にバーコードがあるのは何故か
第5講 自分からは何もしない主人公を冒険に旅立たせるためのいくつかの方法
第6講 影との戦い

この「キャラクターメーカー―6つの理論とワークショップで学ぶ「つくり方」」はキャラクターやストーリーを論理論で創ってしまおうと言う本で、様々な観点から人気の出るキャラクター、ストーリーの法則を探っている本です。

『まんが家やアニメーター、あるいはライトノベルズやゲームといった「キャラクターづくり」が重要な位置を占める表現を目指す人たちを想定した、マニュアル的な入門書』と銘打っているだけあり、専門学校での教材を新書にしたような本で、キャラクターのつくり方や捉え方を幅広く物語論にも及んで解説、物語とキャラクターの関係を広い視点から理解できる構成で「キャラクター」を作る為の理論は読むとすぐさま「キャラクター」を作りたくなってきます。

「キャラクターメーカー―6つの理論とワークショップで学ぶ「つくり方」」にある方法を使えば、魅力的なストーリーを作るために、その登場人物であるキャラクタたちが個性的である必要はまったく無く既存のいくつかのパーツ（属性）の順列組み合わせで簡単にキャラクターを作れるのです。章末のワークショップも色々な事に応用が利きそうな程面白い内容で、キャラ造成がイマイチうまくいかないと悩んだ時に役立つ手法です。

人によっては「理論なんかでストーリーやキャラクターが作れるか！」と思ってしまうかもしれませんが、人気の漫画やライトノベルはその背景に様々な理論が組み重なって創られている（そして積み重なった理論は簡単には見分けられにくい）のが分かると思います。皆が「面白い」と認めたから人気が出たりベストセラーになったりするのです。

理論的にキャラクターやストーリーを作っている現場を探り、キャラクターやストーリーを作る確かな理論を手に入れたいと思った漫画描きや小説書き、シナリオライターやクリエーターにオススメです。



関連記事：
漫画の面白さ がわからなくなった時の本
ストーリーが 一つも完成出来ない漫画描きの為の本
ストーリー・ネーム部分の講座本まとめ
読者を惹き付 けて離さないストーリーの作り方
完璧なキャラ クターを描く方法は存在しない？